想定 令和8年度 地域別最低賃金 — +円 → —
最低賃金引上げ × 設備投資 支援制度
令和8年度版 / 2026

上がり続ける最低賃金。
その原資を、設備投資で取り戻す。

社内で最も低い時給(事業場内最低賃金)を引き上げ、あわせて生産性向上の設備投資を行った中小企業に、その費用の一部を国が助成する制度です。令和8年度は要件が大きく見直され、対象となる事業場が実質的に大きく広がりました。令和8年度の地域別最低賃金は答申済みで、愛知県は1,195円(10月1日発効予定)、申請期限は9月30日の見込みです。上部のバーで想定額を調整して診断・試算できます。

600万円
助成上限額(最大)
4/5
助成率(最大・1,050円未満)
+66円
最低賃金 全国平均 引上げ額(前年度)
9/1〜
募集開始(短期集中)
令和7年度 → 令和8年度

主な改正点のまとめ

前年度(令和7年度)からの変更点を整理しました。コース・対象範囲・対象労働者など、申請の前提が大きく変わっています。特に「対象の拡大」と「対象労働者の厳格化」は、該当判断に直結します。

01
賃上げコースの再編影響大
改正前4コース制(30 / 45 / 60 / 90円)。最低30円の引上げから申請できた。
→
改正後3コース制(50 / 70 / 90円)に集約。最低でも50円以上の引上げが必須に。
02
対象事業場の拡大(差額50円要件の撤廃)対象拡大
改正前事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内の事業場に限定。
→
改正後事業場内最低賃金 < 改定後の地域別最低賃金であれば対象。実質的にほぼすべての事業場に拡大。
03
対象労働者の要件を厳格化要注意
改正前雇用保険の加入は不問。雇入れ6か月以上の労働者が対象とされていた。
→
改正後週20時間以上の雇用保険被保険者かつ雇入れ6か月以上に限定。短時間パートのみの引上げでは要件を満たせない。
04
助成率の判定基準を引上げ影響中
改正前引上げ前の事業場内最低賃金が1,000円未満か以上かで判定。
→
改正後基準が1,050円に。1,050円未満=4/5、1,050円以上=3/4。
05
賃上げのタイミング(事前賃上げは対象外)要注意
改正前運用上あいまいな部分があった。
→
改正後賃上げは必ず交付申請後に実施。申請前に賃上げ・就業規則改定をすると対象外。
06
申請期間の短期集中化影響中
改正前比較的長い募集期間があった。
→
改正後2026年9月1日 募集開始。期限は地域別最賃の発効日前日か11月末の早い方。短期決戦に。
07
対象経費の見直し影響中
改正前定員7人以上または車両本体価格200万円以下の乗用車が対象だった。
→
改正後これらの一般乗用車は対象外に(8ナンバー特殊用途自動車は対象)。PC等は特例事業者のみ。
令和8年度の地域別最低賃金は、各都道府県で答申が出ています(例:愛知県 1,195円・10月1日発効予定)。申請期限は発効日の前日(愛知県は9月30日の見込み)です。本ページの上部バーは初期値を「現行+50円」で仮置きしています。お住まいの都道府県の答申額との差を、上部バーの引上げ額に入れてご確認ください(愛知県なら+55円)。
Overview

助成金の概要

「賃上げ」と「設備投資」の2つをセットで実施することが条件です。受給額は、設備投資の費用に助成率をかけた額と、コース・人数で決まる上限額の、いずれか低い方になります。

対象者
中小企業・小規模事業者
資本金または常時使用する労働者数のいずれかが要件内。例:一般産業=300人以下、卸売・サービス=100人以下、小売=50人以下。
助成率
4/5
1,050円未満
3/4
1,050円以上
引上げ前の事業場内最低賃金で判定します。
対象経費の下限
10万円〜
設備投資等の費用(税抜)が10万円以上であることが必要。複数の合算も可。
賃上げコース(最大上限額)
130万50円
300万70円
600万90円
引上げ額のコースと、賃上げ対象人数で上限が決まります(金額は各コースの最大例=10人以上区分。人数区分・特例で変動)。
対象労働者
雇用保険
被保険者
週20時間以上・雇用保険加入・雇入れ6か月以上。みなし大企業は対象外。
申請の流れ

手順は厳守。順番を間違えると対象外

この制度の最大の注意点は順序です。「賃上げ」は申請後、「設備の発注・支払」は交付決定後。先に動いてしまうと助成を受けられません。

1
計画の作成
賃上げ・設備投資・生産性向上の計画をまとめる
2
交付申請
労働局へ申請。ここが起点
3
賃上げ実施
申請後〜最賃発効日前日までに実施
4
交付決定
労働局の審査・決定を待つ
5
発注・支払
決定後に設備を発注・納品・支払
6
実績報告
完了後、報告書を提出
7
受給
額の確定後に助成金を受給

令和8年度のスケジュール

募集開始は2026年9月1日。申請期限は、申請事業場に適用される地域別最低賃金の発効日の前日か、2026年11月末のいずれか早い方です。事業完了期限は令和9年1月31日(延長で3月31日)。予算は21億円で、最低賃金改定(10月)に合わせた1〜2か月の短期決戦になる見込みです。

Diagnostic & Simulation

診断・受給額シミュレーション

上部バーの都道府県と「想定引上げ額(初期値+50円)」をもとに判定します。①簡易診断で該当可能性を確認 → ②対象者判定で人数を算定 → ③シミュレーションで受給額を試算、の順がおすすめです。

Self Check

かんたん5問 簡易診断

令和8年度の要件にもとづいて該当の可能性を判定します。賃金水準は上部バーの想定額(現行+設定額)と比較します。あくまで目安で、最終的な可否は都道府県労働局が判断します。

業務改善助成金 該当可能性チェック

令和8年度の要件版/所要1分

Q1
御社は中小企業・小規模事業者ですか?
資本金または労働者数のいずれかが要件内であれば該当(例:一般産業=300人以下、卸売・サービス=100人以下、小売=50人以下)。親会社が大企業の「みなし大企業」は対象外。
Q2
社内で最も低い時給(事業場内最低賃金)はいくらですか?
上部バーの都道府県の「想定 令和8年度 最低賃金」を下回る見込みなら対象になり得ます。
想定 令和8年度 最低賃金:— 円
Q3
次の条件をすべて満たす労働者が1人以上いますか?
①週の所定労働時間が20時間以上 ②雇用保険に加入 ③雇入れから6か月以上。この3つを満たす人だけが賃上げ対象としてカウントできます。
Q4
50円以上の賃上げと、設備投資(税抜10万円以上)を予定していますか?
機械・POS・勤怠/予約システム・コンサル導入・人材育成などが対象経費。賃上げと設備投資はセットが条件です。
Q5
賃上げや設備の発注は「これから(申請後)」ですか?
この制度は順序が絶対です。申請より前に賃上げ・発注・支払を済ませると対象外になります。
Grant Simulation

受給額シミュレーション

引上げ前の事業場内最低賃金・コース・人数・設備投資額(税抜)を入力すると、受給見込額を試算します。対象事業場の判定は上部バーの想定額と比較します。

Target Workers

賃上げ対象者の判定

従業員の時給と要件(雇用保険・勤続6か月)を入力すると、事業場内最低賃金・引上げ後の額・助成算定人数を自動計算します。対象事業場の判定は上部バーの想定額で行います。

氏名・記号時給(円)雇用保険勤続6か月判定
※「雇用保険」=週20時間以上の雇用保険被保険者。両方にチェックが入った方のみ助成算定人数にカウントされます。
Maximum Grant Table

助成上限額の一覧表(令和8年度)

引上げコースと引上げる労働者数で上限額が決まります。下のスイッチで事業場規模を切り替えてください。

引上げる労働者数50円コース70円コース90円コース
※「10人以上」区分の上限額(最大600万円)は、特例事業者に該当し、かつ引上げ労働者が10人以上の場合に適用されます。一般の事業者は「8人以上」までが上限の目安です。
単位:万円最大上限:600万円(1事業主あたり・年間)助成率:4/5 または 3/4
Eligible Costs

助成の対象になる経費・ならない経費

「生産性の向上・労働能率の増進に資するか」が判断基準です。単なる買い替えや職場環境の快適化、汎用品は対象外です。

対象になる経費の例
対象にならない経費の例
特例事業者(物価高騰等要件)の拡充
助成対象経費一般事業者特例事業者
(物価高騰等要件)
生産性向上に資する設備投資等◯◯
PC・スマホ・タブレット等の端末と周辺機器の新規導入✕◯
8ナンバーの特殊用途自動車(福祉車両等)◯◯
定員7人以上/車両本体価格200万円以下の一般車両✕✕
!
令和8年度の変更点:一般車両は助成対象外になりました(8ナンバーの特殊用途自動車は引き続き対象)。特例事業者の物価高騰等要件は、申請前直近6か月間平均の利益率が前年同期比3%ポイント以上低下していることが指標です。
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下限額:助成対象経費の合計は税抜10万円以上が必要です。1点が10万円未満でも、複数を合算して10万円以上であれば対象になります。
特例事業者の要件(いずれかに該当)
A
賃金要件申請事業場の事業場内最低賃金が1,050円未満である事業者
B
物価高騰等要件原材料費高騰等の外的要因で、申請前直近6か月間平均の利益率が前年同期比3%ポイント以上低下している事業者
※ 上限額の拡充(10人以上区分)と対象経費の拡充(PC等)で適用される要件が異なります。詳細は厚生労働省の交付要綱でご確認ください。
Regional Minimum Wage

都道府県別 地域別最低賃金

左が令和7年度の確定額(2025年10月〜順次発効)、右が上部バーの設定(現行+想定額)で計算した令和8年度の想定額です。

高い順都道府県令和7年度想定令和8年度
(+50円)
発効日(R7)
出典:厚生労働省「令和7年度 地域別最低賃金の全国一覧」。全国加重平均 1,121円(前年比+66円)。右列は想定値(実額は令和8年度の答申で確定)。
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令和8年度の申請にあたって:対象事業場は「事業場内最低賃金が令和8年度地域別最低賃金未満」です。令和8年度の改定額は例年8月下旬に答申・10月以降に発効します。確定後は上部バーの引上げ額を実額に変更してご確認ください。
FAQ

よくある質問

令和8年度の改正で、順序と対象者の要件が変わりました。ご相談の多い点をまとめています。

愛知県の申請期限はいつですか?

申請期限は「地域別最低賃金の発効日の前日」と「11月30日」のいずれか早い日です。愛知県の令和8年度の地域別最低賃金は1,195円(55円引上げ)で、10月1日発効予定と答申されています。予定どおり発効すれば、愛知県の事業場の申請期限は9月30日です。

賃金の引上げもこの日までに行う必要があるため、検討中の場合はすぐに準備を始めてください。予算に達した場合は期間中でも受付が終了することがあります。

すでに賃金を上げてしまいました。対象になりますか?

令和8年度からは、賃金の引上げは交付申請の後に行う必要があります。申請前に引き上げた分は対象になりません。これから引き上げる場合は、申請後から地域別最低賃金の発効日の前日までに、1回で引き上げ、引上げ後の額を就業規則等に定めます。

設備を先に発注・購入してもよいですか?

いいえ。設備の契約・発注・納品・支払は、交付決定の後でなければ助成されません。交付決定前に契約したものは、たとえ要件に合う設備でも対象外になります。流れは「交付申請 → 交付決定 → 事業の実施 → 実績報告」の順です。

パートだけの時給を上げても対象になりますか?

令和8年度は、引上げの対象としてカウントできるのが雇入れから6か月を経過した雇用保険被保険者に限られました。雇用保険に加入していない短時間パートのみの引上げでは、要件を満たせません。

トラックや社用車の購入に使えますか?

令和8年度から、これまで特例で認められていた一般の自動車は対象外になりました(8ナンバーの特殊用途自動車を除く)。運送業で車両本体の購入にあてることは難しくなっています。一方で、デジタコ・配車システム・荷役機器など、生産性向上につながる設備は対象になり得ます。

助成率4/5と3/4の違いは何で決まりますか?

引上げ前の事業場内最低賃金が1,050円未満なら4/5、1,050円以上なら3/4です(令和7年度までは1,000円が境目でした)。受給額は「設備投資等の費用×助成率」と「コース・人数で決まる上限額」の、いずれか低い方です。

最大600万円はどんな場合ですか?

600万円は、90円コースで10人以上を引き上げ、かつ特例事業者に該当する場合の上限です。特例事業者は、事業場内最低賃金が1,050円未満であるか、申請前6か月平均の利益率が前年同期より3%ポイント以上下がっている事業者です。一般の事業者の上限は「8人以上」の区分(90円コースで450万円)が目安です。

出典:厚生労働省「業務改善助成金」交付要綱・リーフレット(令和8年度)、同Q&A(令和8年9月8日作成)、「令和8年度 地域別最低賃金 答申状況」。2026年9月19日時点の情報です。最終的な可否は都道府県労働局が判断します。

申請期限が迫っています。対象になるか、どのコースで何人を引き上げるのが有利かを、給与データから確認します。助成金申請支援/お問い合わせフォーム(初回相談無料)