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25社 横断比較編
— 営業利益率ランキングと「儲けの5類型」

個社編25本の総まとめ。同じ「いい会社」でも、利益率が51%と2%に分かれる理由を構造で読む。

第1章営業利益率ランキング — 100円売って何円残るか

各社の直近通期決算に基づく概数。同じ棒の長さの差が、そのままビジネスモデルの差になっている。

キーエンス
51%
Microsoft
46%
マクドナルド
45%
Apple
31%
OLC
27%
任天堂
24%
ワークマン
19%
ユニクロ
16%
スターバックス
15%
ニトリ
14%
リクルート
12%
Amazon
11%
トヨタ
10%
大和ハウス
8%
ドンキ(PPIH)
7%
サイゼリヤ
7%
大東建託
7%
佐川(SGHD)
6%
鳥貴族
6%
SOMPOケア
6%
アインHD
5%
ニチイ学館
5%
パーソル
4%
セブン(連結)
3.5%
ヤマトHD
2.3%

※各社個社編の数値と同一基準。教材利用時は最新決算で要確認。

ランキングの読み方 — 「業界」では説明できない

同じ製造業でもキーエンス51%とトヨタ10%。同じ物流でも佐川6%とヤマト2%。同じ飲食でもマクドナルド45%と鳥貴族6%。利益率を決めるのは業界ではなく「どの立ち位置で稼ぐか」——これがこのシリーズ全体の結論。

第2章儲けの5類型 — 25社はこう分類できる

1手数料・ライセンス型(利益率20〜50%)

自分ではモノを作らず・運ばず、場と権利を貸して手数料を取る。粗利の塊が入り、限界費用が小さい。

Microsoftマクドナルド(FC・不動産)Apple(App Store)任天堂(ロイヤリティ)リクルートセブン本部(単体)

2ブランド・体験プレミアム型(15〜30%)

体験と信頼に上乗せ価格を払ってもらう。値決め力の源泉は人(キャスト・パートナー・営業)への投資。

OLCスターバックスキーエンス(価値ベース値決め)Apple(ハード)

3規模×オペレーション型(5〜19%)

垂直統合・標準化・データで、薄い粗利を大量に高速で回す。仕組みの精度がそのまま利益率。

ユニクロニトリワークマントヨタサイゼリヤドンキ鳥貴族佐川ヤマト

4ねじれ型 — 看板と儲け所が違う

本業の顔は集客装置で、利益は別の場所で出る。決算書を見て初めて収益構造が見えてくる会社たち。

Amazon(利益6割はAWS)サイゼリヤ(利益はアジア)マクドナルド(実は不動産)リクルート(実は海外HR)大東建託(実は管理業)

5公定価格型(2〜6%)— 単価を国が決める

介護報酬・調剤報酬・(実質的に)派遣法制。値上げという選択肢がなく、制度運用力と人材確保が利益率のすべて。

ニチイ学館SOMPOケアアインHDパーソル(制度連動)
第3章テーマ横断 — 25社から抜き出した対決構図
値上げの設計

鳥貴族の18円 vs OLCの1.5倍

鳥貴族は18円、OLCは10年で1.5倍超。値上げ幅の大きさと、顧客に受け入れられるかは比例しない。差は金額でなく「約束の更新」として物語を設計したか。サイゼリヤ(据え置きを貫く)とヤマト2017(従業員を守る値上げ)を加えると、価格改定の4パターンが揃う。

フロー→ストック

「建てて終わり」を「毎月入る」に変えた者たち

大和ハウスと大東建託は建築請負(フロー)を借上げ・管理(ストック)に接続し、AppleはiPhone販売をサブスクに、MSは売切りOfficeを365に転換した。一発の売上を継続収入に変換する回路を持つ会社は、景気の谷で差がつく。

標準化 vs 裁量

セブンの中央集権、ドンキの現場主義

単品管理・工場調理・チェーン理論(セブン・サイゼ・ニトリ)と、個店主義・現場判断(ドンキ・OLC・ワークマン)。正反対の思想がどちらも勝っている事実が重要で、需要が均質なら標準化、多様なら裁量という使い分けの問題だとわかる。

制度ビジネス3部作

ニチイ×パーソル×アイン — 制度が市場を作る

介護保険(2000)・派遣法(1986)・医薬分業(1990s)。3社とも制度の施行日が市場の誕生日で、売上は通過型、利益率は一桁、勝負は制度運用と人材確保。「法改正を読む力が経営力」という、士業が最も価値を出せる領域。

制約→発明

カネがない・立地が悪い・規制がある、から始まった

トヨタのJITは資金難から、サイゼリヤの低価格は火事から、ヤマトの宅急便は本業の行き詰まりから、ワークマンプラスは「何もするな」の暇から生まれた。制約は発明の母が25社に共通する最頻出パターン。

人への投資×利益率

高賃金の会社ほど、儲かっている

キーエンス(年収2,000万・利益率51%)、ワークマン(ノルマなし・19%)、スタバ(非正規に保険と株・15%)、SOMPOケア(処遇先行投資)。因果は単純ではないが、「人件費を削って利益を出した会社」がこの25社に1社もないことは記録に値する。→ 詳細は姉妹編「人事制度深掘り編」へ。

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