人件費投資コンサルティング
賞与・昇給の設計

その賞与と昇給、正しく設定できていますか?

給与計算は社労士に任せている——多くの会社がそうです。でも、それは「正確に払う」までの“守り”で終わっていませんか。会社で最も大きなコストである人件費を、売上や粗利と結びつけずに決めているなら、一番大きなお金を“成り行き”で動かしているのと同じです。毎月の給与計算に眠る数字を、賞与・昇給の判断に活かす「攻めの人件費経営」の考え方をご紹介します。

最大級の固定費
人件費は多くの中小企業で固定費の最大項目
毎月眠る数字
給与計算データが経営判断に使われていない
粗利と連動
賞与・昇給の適正を測る「労働分配率」の分母
The Missing Link

「給与計算をしている」と
「人件費を経営している」は、違います

給与計算は、勤怠を集計し、社会保険と税を正しく差し引き、期日どおりに支払う——とても大切な“守り”の業務です。ですが、それ自体は「決まった賃金を正確に払う」作業。いくら払うべきか(賞与・昇給の金額)を、会社の稼ぎ=売上・粗利から決めるのは、また別の仕事です。ここが抜けている会社が、実はとても多いのです。

賞与や昇給を、「前年並み」「なんとなく」「他社もこのくらいだから」で決めていないでしょうか。あるいは、営業の歩合を担当者ごとに手計算していて、毎回金額がブレる。頑張った人にもそうでない人にも、同じように昇給している——。

これらはすべて、会社で一番大きなお金を、根拠のない感覚で動かしている状態です。給与計算という“守り”はできているのに、その数字を経営に活かす“攻め”がない。だから、好調な年も社員に十分報いられず、不調な年も人件費を下げられずに利益を圧迫するという、両方向のもったいなさが生まれます。

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人件費そのものを削れという話ではありません。むしろ逆で、払うなら、業績と結びつけて“納得感のある形”で払う。そのための物差しが「労働分配率(人件費 ÷ 粗利)」です。考え方はその賃上げ、利益に合っていますか(賃上げ・労働分配率の物差し)で詳しく解説しています。
Self Check

あなたの会社の賞与・昇給、
“成り行き”になっていませんか

私たちが人件費の現状を診断すると、給与計算はきちんと回っているのに、賞与・昇給の「決め方」だけが感覚に頼っている——という会社に数多く出会います。次のうち、いくつ当てはまるでしょうか。
賞与が「前年並み・なんとなく」で決まっている業績が良くても悪くても、支給額が大きくは変わらない。減らす根拠も、増やす根拠も曖昧。
賞与を払う月に、資金繰りが急に苦しくなる賞与の月だけ人件費が跳ね上がり、月次では赤字。いくら準備すべきかが前もって読めない。
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歩合や賞与の計算が、担当者ごとに手作業でブレる率や係数が人によって手入力。担当が代わると再現できない。第三者がチェックできない。
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「頑張った人」と「そうでない人」に、昇給差をつけられない評価はしているのに、それが賃金にどうつながるのか説明できない。優秀な人ほど不満を持つ。
自社の労働分配率(人件費 ÷ 粗利)を把握していない「いくらまでなら払えるか」の上限を、数字で持っていない。増員・賃上げの判断が勘になる。
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給与計算の数字が、価格・採用・昇給の判断に使われていない毎月つくっている賃金台帳が、支払いのためだけに使われ、経営には戻ってこない。
3つ以上当てはまるなら、給与計算を「払う作業」で終わらせている可能性が高い状態です。裏を返せば、すでに手元にある給与データを経営に活かすだけで、伸びしろが大きいということ。まずは自社の現在地を数字で確かめませんか。
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Why It Matters

“結びつけない”ことが、
静かに会社を削っている

賞与・昇給を売上・粗利と切り離して決めていると、次のような「見えにくい損」が積み上がります。

Risk 01
固定費の膨張
前年踏襲の昇給・賞与は、業績が横ばいでも毎年積み上がります。売上が伸びない年ほど、この“静かな爆発”が効いてきます。
Risk 02
資金繰りの不意打ち
賞与月に人件費が跳ね、月次で赤字に。原資を業績から逆算していないと、支払い直前に慌てることになります。
Risk 03
頑張りの流出
成果が処遇に反映されないと、最も辞めてほしくない人ほど「ここにいる意味」を感じにくくなります。

私たちが実際に人件費診断を行うと、給与計算は社労士がきちんと回しているのに、賞与だけは営業の歩合が毎回手計算でブレていた賞与の月に単月赤字が出ていたのに前もって手当てされていなかった一部の社員が最低賃金の水準を下回りかけていることに誰も気づいていなかった——といった例に、決して珍しくなく出会います。いずれも、数字はすでに社内にあるのに、それが経営に戻ってきていないことが原因です。

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本記事の内容は一般的な考え方の解説であり、特定の企業・事案を指すものではありません。個別の状況により取り扱いは異なります。数値・効果は目安であり、特定の成果を保証するものではありません。
The Shift

給与計算を、売上・粗利と
結びつけるとどうなるか

やることは難しくありません。大きくは「①配れる枠(原資)を業績から決める → ②その枠を評価と連動させて配る」の2段構え。“守り”の給与計算に、この2段の“攻め”を足すイメージです。
Framework
「枠を決める → 配る」の2段構え
枠を決めて配る粗利から配れる枠を決め、評価と連動させて賞与・昇給を配る。 ① 配れる枠を決める 売上・粗利 × 労働分配率 ② 評価と連動で配る 賞与・昇給に反映 納得感のある処遇 + 業績に連動 ※ ①と②の“中身”(等級・評価・配分の設計)は、会社の利益構造と人員に合わせて設計します。
A
賞与の決め方
Before ─ 守りだけ前年並み・なんとなく。業績が悪い年も同じように払い、良い年も還元の基準が曖昧。
After ─ 攻めを足す粗利から「配れる枠」を先に決めるので、業績に応じて自動で伸縮。良い年は厚く、苦しい年は無理なく。
B
昇給の決め方
Before ─ 守りだけ年功・横並び・感覚。頑張っても上がらず、優秀な人ほど不満。基準を説明できない。
After ─ 攻めを足す評価と連動し「この評価なら+いくら」が予測できる。頑張りに報い、恒常費は膨らませすぎない。
C
給与データの使い方
Before ─ 守りだけ賃金台帳は「払うため」だけ。作って終わり、経営には戻ってこない。
After ─ 攻めを足す労働分配率・人件費率が経営の羅針盤に。価格・採用・賞与・昇給の判断材料になる。
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下げる方向の調整(降給・賞与制度の変更)は不利益変更に該当しうるため、進め方に配慮が必要です。実施前に社会保険労務士などの専門家へご相談ください。業績連動で人件費を膨らませすぎない「安全弁」の考え方は昇給で固定費が“爆発”する前に(業績連動という安全弁)もご覧ください。
Why Us

その“結びつけ役”は、
給与を握る社労士が最適です

賞与・昇給を業績と結びつけるには、①毎月の給与データ ②会社の利益構造(売上・粗利) ③労働法・社会保険のルール——この3つを同時に扱う必要があります。給与計算を回している社労士は、①と③をすでに握っています。ここに②を重ねれば、制度づくりから、労働法の適法性、さらに使える助成金まで、一気通貫で設計できます。

Reason 01
数字が手元にある
毎月の賃金データを持っているからこそ、現状の労働分配率や賞与の偏りを即座に可視化できます。
Reason 02
適法性まで一体で
最低賃金・固定残業・就業規則・不利益変更まで含めて設計。制度が“絵に描いた餅”になりません。
Reason 03
助成金まで接続
賃上げ・正社員化・人材育成に使える助成金を制度と同時に検討。正社員化・キャリアアップ助成金も一体で。
「うちの場合、どう結びつければいいのか」をご一緒に。結びつけ方は会社の利益構造と人員によって変わります。まずは「社長のための人件費成績表」で、御社の人件費率・労働分配率・賞与の偏りなどを数字にし、賞与・昇給の判断材料をご提示します。
入口商品
198,000円(税別)
社長のための人件費成績表。人件費率・労働分配率・賞与/昇給の現状を可視化し、次の一手を整理します。
FAQ

よくある質問

Q. 給与計算はすでに他の社労士に頼んでいます。それでも相談できますか。

A. はい。今回のご相談は「給与計算そのもの」ではなく、賞与・昇給を売上・粗利と結びつける“設計”の部分です。顧問先の変更を前提とせず、制度づくりや人件費の可視化(人件費成績表)だけのご依頼も承ります。現在の給与データをお預かりできれば、現状の見える化から始められます。

Q. 業績連動にすると、社員のやる気が下がりませんか。

A. 設計次第です。ポイントは「下げる」より「頑張りが正しく反映される」を主役にすること。基本給という生活の土台は守りつつ、上振れは賞与で厚く報いる形にすれば、納得感はむしろ高まります。下げる方向の調整は不利益変更に配慮しながら慎重に進めます。

Q. 赤字の年は賞与をゼロにできますか。

A. 制度の定め方や個別の事情によります。あらかじめ賞与を「業績連動」と規程で明確にしておくかどうかで、取り扱いが変わります。これは就業規則・賃金規程の整備と一体で設計すべき論点なので、個別にご相談ください。

Q. まず何から始めればよいですか。

A. 最初の一歩は、自社の人件費が業績に対してどの水準にあるかを数字で把握することです。「社長のための人件費成績表(198,000円)」で人件費率・労働分配率・賞与や昇給の現状を見える化すると、判断材料が揃います。そのうえで、無理のない結びつけ方をご一緒に検討します。人件費を“投資”として捉え直す全体像は人件費は“コスト”ではなく“投資”もご参照ください。

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本記事の数値・記述は一般的なモデル・目安であり、特定の企業や成果を示すものではありません。降給・賞与制度の変更は労働法上の留意点があり、個別の状況により異なります。導入前に社会保険労務士などの専門家へご相談ください。
名古屋・東海圏の中小企業の「人件費経営」を支援しています。給与計算は回っているのに、賞与・昇給の決め方に自信が持てない——という経営者の方は、お気軽にご相談ください。まずは現状を数字で見るところから。
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